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自慢の息子

サンプル
『自慢の息子』  at:アトリエへリコプター

いつのまにか巨匠、蜷川幸雄演出の作品に
戯曲を書き下ろすまでになってしまった
松井周主宰サンプルの7回目の公演。
飼い主ともどもお気に入りに劇団なので、意気揚々と五反田へ向かう。

昼食を済ませた直後であったせいか、それとも残暑のせいか。
眠ってしまった。不徳極まりない。

僅かながらの記憶を辿ると、我々が生かされている社会の
ごく当たり前の環境下での、
一人遊びの世界がベースのお話だったような。
現実逃避の最たる世界。
みんな現実が直視できずに、自分が安らげるユートピアを
自我に作り込み逃げていく。
ぬいぐるみに囲まれた理想の独立国を立建した『自慢の息子』。
王となった息子を探す母と、その国に亡命するカップル。
だけど現実社会はごく当たり前に、彼らの安らぎの世界を侵す。
国王の日常は、彼を混乱させる隣国(現実)にクレームを訴えること。
我々社会の人間から観れば、単に引きこもりの悪質クレーマーなだけだ。
そして、その国にも社会というものが、作られて行くのである。

フィクションの世界に生きる人々。おままごとの延長。

うつらうつらしながらも、将来への希望でキラキラしていた社会を夢見ていた
幼い頃の気持ちを思い出した。
それで幸せなら、それで良いのかもしれない。
それを現実逃避と言われようが、
その世界に飛び込むことの方が勇気がいるし、
自分に正直に生きるということになる。
常々多くの人が語り、望んんでいる『自分らしく生きる』という願望を
全うしているということになる。

自分だけが楽しめる内なる世界と現実社会との境界線は
『3つの義務』なのかもしれない。
そして、自分ではない他人との接触。

現実社会は煩わしいことばかりだけど、
芸術というものがあるだけ良しとしよう。

主宰の松井さん、パパになったとのこと。
おめでとうございます。


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by namunamu_pokkun | 2010-09-29 07:45 | 演劇のおはなし


なむポクさんは、ボク以外にも演劇やアートやらお好きなようで、最近はボクはそっちのけで飼い主さんと一緒に山登りなんかも始めてしまったようです。


by namunamu_pokkun

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